この記事は、「てつぱら!」の過去のサブブログ「てつぱら!V2.1 β版」で執筆されたものです。
ちょっと遅くなったが、我が地元の3セク愛知環状鉄道が開業30週年を迎えた。
今月始めには記念式典も開かれ、テレビで特番も組まれたようだ(家族証言より。どことは言ってなかったが30周年と言ってたので愛環のことだろう。中川家礼二さんが出演されていた模様)
高蔵寺のサンマルシェの連絡通路にも愛環30年を祝うギャラリーがあった。
近郊〜近郊の路線なのであまり乗る機会がないにしても、車両はいつも見るので非常に身近な存在。
ふと見ていて、2000系の一部だけダブルパンタ車がいるのにこの前初めて気づいたのだった(おせーよw)
愛環ほど恵まれた3セクはないだろう。大都市名古屋の近郊という立地だけでも凄いが、沿線には高校(瀬戸あたりは私立、それもお嬢様系が多い)が多く、通学需要はとても大きい。
それだけではない。沿線にはあの”トヨタ”がそびえ立つ。平日朝と水金夕方にはシャトル便も運行される。このシャトルはまさにトヨタ社員のためのものだ。
さて、この愛環であるが、前身は岡崎〜新豊田の「岡多線」である。
名の通り”岡崎”と”多治見”を結ぶことが本来の目的であったが、多治見〜瀬戸の難勾配や国鉄の財政難が壁となって新豊田止まりとなってしまったのだ。
国鉄時代はトヨタの貨物輸送を行っていたが、国鉄のストライキの影響を受けてトヨタがトラック輸送に切り替えたため貨物は廃止。旅客営業もやる気なかったため赤字83線に計上されてしまい、国鉄民営化後にリストラされてしまったのだ。
その後経営を愛知環状鉄道が引き継ぐこととなり、新豊田〜高蔵寺の建設を進め、1988年1月30日に全線開通を迎えることができた。国鉄時代とは打って変わって、地域密着で地元から愛される鉄道路線として成長を続けていくのだ。
愛知万博輸送も無事に終えたのち、トヨタが環境対策として従業員の公共交通機関での通勤を推奨するようになった。それに応じるカタチでできたのが”シャトル便”なのだ。
一度は岡多線時代にトヨタに捨てられた路線が、意味付けは変わったものの再びトヨタを支える路線へと戻れたことは大きかったことであろう。
特急のような華やかな列車はないにしても、今となっては地元の足として無くてはならない存在にまでなれた。これからも走り続けていってほしいな。
・・・ところで、このキャラ一体何だい?知ってる人いる?
鉄道むすめとコラボしたほうが良かったような気がするけどね・・・(笑)